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【梅しそ番茶】疲れた胃腸を癒す梅の効能とは?定義や主要な品種、身近な活用方法についてご紹介

新年明けましておめでとうございます。
縁結びの街「出雲」のお茶屋・茶三代一(ちゃさんだい)です。
昨年はたくさんのお客様とのご縁をいただくことができました。心より厚く御礼申し上げます。
本年も皆さまのお役に立てる情報を発信していこうと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

皆さま、年末年始のごちそうで胃腸が疲れ気味ではありませんか?
今回はそんな胃腸を癒してくれる「梅」についてご紹介させていただきます。
梅が幅広く活用されている背景には、用途の広さのほかに、梅の成分がもたらす効能にあると言われています。しかし、その効能についてはイメージが先行し、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。
血糖値の上昇抑制や疲労回復効果などの効能や、身近な活用方法もご紹介致しますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

梅とは何か

梅は、バラ科サクラ属に分類される落葉高木と果実を指します。リンゴやナシ、杏も同じ系列に分けられます。
梅は果皮の下に果肉があり、中央に楕円型の種子が入っています。さらに、種子の中身は、「仁」と呼ばれる核の部分が存在しています。
農林水産省によると、2020年産の梅の収穫量は、全国で約7万1100トンでした。都道府県別の収穫量は1位が4万1300トンの和歌山県(58%)、2位が5190トンの群馬県、3位が1500トンの福井県であり、和歌山県が突出して収穫量が多くなっています。

主要な実梅の種類

梅は世界に千種類以上あると言われ、実梅と花梅に大別されます。
実梅は、収穫を目的として育成された品種である一方、花梅は花を鑑賞することを目的に育種、選抜された品種です。
今回は、梅干しや梅酒の原料にされる前者の実梅の主要品種について紹介します。

甲州最小(こうしゅうさいしょう)

甲州最小は苗木1本でも実つきが良く、多収のため梅干し(カリカリ漬け)に適した小梅類です。別名で、甲州小梅と呼ばれています。
5月下旬から6月上旬にかけて開花・収穫期を迎えるほか、花粉が多いため、早咲き品種の受粉樹が向いているとされています。

竜峡小梅(りゅうきょうこうめ)

竜峡小梅は、果肉がしっかりしており、カリカリ漬けに向けた品種です。苗木1本でも実つきが良いため、1本しか植えない場合におすすめという特徴を有します。
また、開花期が2月中旬から3月上旬、収穫期が5月下旬から6月上旬であり、主要品種の中では、開花期、収穫期がともに最も早いとされています。

南高(なんこう)

南高は、梅を代表する品種です。果皮が薄いものの破れにくいほか、果肉が厚いことから品質の良い梅干しができやすいといった特徴があります。
適切な育成方法としては、日光が良く当たる部位の果皮は赤く色づくため、剪定や摘心、新梢の間引きをして果実に直接日光が当たるようにすると良いと言われます。

白加賀(しろかが)

白加賀は、江戸時代から続く品種であり、果汁が多いため梅酒やジュース用に重宝されています。
開花数は多いものの花粉が極めて少ないため、実つきを良くするために開花期が近い南高や鶯宿(おうしゅく)、梅郷(ばいごう)などの受粉樹を植える必要があり、多品種の受粉樹に不向きとされてます。

梅干しや梅酒に向いた品種とは?

梅干しには、果皮が破れにくい南高が適した品種とされています。また、南高は果肉が緻密かつ、酸味や香りが豊富であり、果肉が厚くて種が小さくて食べやすい点も、梅干しに適性があるとされる理由の1つです。
梅酒や梅ジュースは、果実が比較的大きく、果汁が豊富な玉英や白加賀が適した品種とされます。
また、玉英と白加賀は、お酒やジュースが飲みやすくなるように香りや風味だけが移り、その他の雑味が移りにくい特徴を有していることから、梅酒の梅ジュースの原料に適しているのです。

梅の効能

梅は、一般食品である一方で、効能への注目度が高く、昔から数多くの研究がなされてきました。
ここからは、大学などの研究機関が明らかにした研究事例、つまり科学的根拠のうち、1998年以降に発表された科学論文に限定して紹介します。
いずれも、特筆すべき効能であるため、梅を食べる時に意識してみると良いかもしれません。

ピロリ菌の増殖を抑える

梅肉エキスは、胃に寄生して胃粘膜に悪影響を与えるピロリ菌の増殖効果を抑える働きがあると言われています。
ラットなどの動物を対象とした実験では、スナネズミに3%の梅肉エキスを与えた個体と与えてない個体を区別し、その1週間後に両方のスナネズミの胃にピロリ菌を感染させたところ、予防的に梅肉エキスを与えた個体が、ピロリ菌の感染率が低くなるという結果が得られました。
また、人を対象にした臨床研究では、ピロリ菌感染者18人に1%梅肉エキス130mlを12週間与え続けたところ、2人のピロリ菌検査が陰性になったという結果が報告されています。
ピロリ菌は、感染したまま放置しておくと、場合によって胃・十二指腸潰瘍や胃癌などを引き起こすと言われています。それだけに、梅肉エキスによるピロリ菌の増殖抑制の効果は、健康に与える影響が大きいと言えるでしょう。

血糖値の上昇を抑える

梅エキスには、血糖値の上昇を抑える作用があります。梅のポリフェノール成分であるレアノール酸が、血糖を上昇させるα-グルコシーダの働きを阻害するために、このような作用が働くとされています。
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、高血糖が引き起こす糖尿病を罹患しているとされる人は、国内に1000万人いると推測されています。
糖尿病の可能性を否定できない人を加えると2000万人に達しているとされ、血糖値の上昇を抑える梅エキスの効果は、汎用的な効果であるとも言えます。

疲労回復効果がある

梅干しに豊富に含まれるクエン酸は、疲労を抑制する効果があると言われています。
なぜクエン酸に疲労回復効果があるのかというと、クエン酸が、疲労の原因となる乳酸を除去し、疲労回復を早くさせるという効能があるためです。
また、クエンを酸摂取することでクエン酸回路というエネルギーを生み出す活動が活発になるのも、疲労回復効果の根拠として考えられています。

インフルエンザを予防する

梅干しには、インフルエンザウイルスの増殖を抑えるエボキシリオニレシノールという成分が含まれており、インフルエンザの予防に有効です。
この梅干しのインフルエンザの予防効果は、和歌山県立医科大学の宇都宮洋才客員教授が先駆けて発見、特許も取得済みであり、公式に認められています。
なお、梅の主要産地である和歌山県では、インフルエンザ予防として、梅酢うがいが、科学的な効能が証明される前から学校や家庭で行われてきました。
和歌山南部の小学校では、今でもこの梅酢を、うがいのために、ポリタンクのような容器に入れて常備している学校も少なくないそうです。
梅の主要産地である和歌山県だからこそできる取り組みではありますが、日常の料理に梅酢や梅干しを使う習慣などはすぐにできるため、気軽に試してみると良いでしょう。

がん細胞の増殖を予防する

梅エキスは、がん細胞の増殖を抑える効果があることが研究で判明しています。
梅抽出エキスを使った実験では、梅抽出エキスが、シャーレなどの実験室内で培養された結腸ガン細胞や脾臓といったいくつかのがん細胞の増殖を阻害したことが明らかにされました。
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、日本の死亡原因の1位は全体の約3割を占めるがん(悪性新生物)であるとされます。それだけに、梅エキスによるがん細胞の増殖抑制効果は、多くの人にとって、嬉しい健康効果かもしれません。

血流を改善する

梅干しを食べると、食べる前に比べて血液がサラサラになり、血流がスムーズになると言われています。
血流が改善されれば、脳梗塞や心筋梗塞の予防にも繋がります。また、肩こりや冷え性の改善にもつながるでしょう。

梅の身近な活用方法

最後に梅の身近な活用法について紹介します。
いずれも、日本人の暮らしに寄り添い、役立ってきた活用方法です。ぜひ試してみてください。

食欲増進

梅干しは、夏バテや疲労、ストレスなどで食欲がない時に食欲を増進させる効果があると言われています。
これは、梅干しに含まれるクエン酸によって口内に分泌する唾液が、胃腸を刺激して消化器官を活性化させるほか、消化酵素の分泌を促すためです。これにより、食欲が増しつつ、さらに消化を助ける効果が期待されます。
梅干しはシンプルにご飯やおかゆにのせるのはもちろん、梅酢や梅肉ペーストとして用いるのも良いでしょう。

日の丸弁当

梅食品は抗菌作用が働くことから、黄色ブドウ球菌や病原性大腸菌O-157といった食中毒菌の増殖を抑制する目的で、日の丸弁当に使用するという用途があります。
ただし、一個の梅干しが持つ制菌作用は大きくなく、基本的には梅干しが触れている部分を中心に限られた範囲しか抗菌作用が期待されない点には注意が必要です。
とはいえ、白いご飯の真ん中に梅干しを乗せた日の丸弁当は、日本人にとって馴染み深いものです。

野菜の色止め

ゴボウやナス、レンコンといったアクの強い野菜は、梅酢を加えた酢水に浸すことで、切り口から色が黄ばんだり、黒ずんだりするのを防ぐことが可能です。
逆に、生姜やミョウガ、ラディッシュなどは、酢水につけると、赤みを鮮やかに引き立ててくれます。
このような事から、梅酢は野菜の見栄えを良くするのに効果的であり、飲食店の料理の見栄えを良くする際に使えそうです。

梅は効能に優れる、用途が多様

梅は効能に優れる上、用途が多様で万能な食品であり、日本人の伝統的な食文化に浸透しているのは、自然な流れではないでしょうか。
茶三代一では、島根県産の有機番茶に国産の梅と青しそをブレンドした「梅しそ番茶」を販売しています。番茶の香ばしい香りや梅の風味だけではなく、梅の効能も感じていただける商品となっているので、ぜひお試しください。

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