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【くろもじ茶】和製ハーブ・ノンカフェインの「くろもじ茶」とは?効果や副作用をご紹介

日本固有種の香木の代表格である「くろもじ」。枝葉の中に香りの良い精油(アロマ)を含み、最近では自律神経系や免疫系、内分泌系に与える健康効果に注目が集まっています。
出雲地方では古くより、くろもじを煎じて貴重な健康茶として飲み継いできました。また、地元のイカ釣り漁船の漁師さんが釣り針でできた手の細かな傷を、くろもじの煎じ汁で治していたと言われています。それくらい出雲ではくろもじが普段の生活に根付いています。

縁結びの街「出雲」のお茶屋・茶三代一(ちゃさんだい)です。
今回は、くろもじ茶のさまざまな効果や副作用についてご紹介します。くろもじ茶を飲んだことがない人でも理解しやすい内容となっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

くろもじの効果

くろもじには、以下のような効果があります。

  1. 抗ウイルス効果があり、インフルエンザ予防になる
  2. 鎮静作用によるリラックス効果が期待できる
  3. 覚醒を抑え、睡眠障害を緩和する
  4. 抗酸化作用で、老化予防や美肌につながる

いずれも高い健康効果で、これだけでもくろもじは健康効果が高いという印象を受けるのではないでしょうか。こうした効果を把握すると、満足度が高まりますので、ぜひ参考にしてください。

抗ウイルス効果があり、インフルエンザ予防になる

くろもじから抽出されるエキスは、抗ウイルス効果があり、インフルエンザ予防になるとされています。
この効果が判明したのは、国内研究です。養命酒製造株式会社と愛媛大学医学部付属病院加齢・予防医療センターの共同研究グループは、クロモジエキスを配合した飴を用い、インフルエンザ予防効果を検証する臨床試験を実施したところ、クロモジエキス配合飴摂取群が、プラセボ飴摂取群に比べ、インフルエンザや風邪の症状を低減する効果がある研究成果を明らかにしました(注1)。
こうした効果について、同センターの伊賀瀬道也センター長は、風邪に感染した後でも、クロモジエキス配合飴を摂取することで、ウイルスの増殖が抑えられ、予後が良好になったと分析。飴をなめている間、くろもじエキス成分が喉を通り過ぎながら作用したことが、風邪にもインフルエンザウイルスにも効く「非特異的」な作用を創出したとしています。

鎮静作用によるリラックス効果が期待できる

くろもじは鎮静作用があり、摂取することで高いリラックス効果が期待できます。
国立研究開発法人森林研究・整備機構は、心拍数や脳血流量、体温、被験者の主観的評価に基づき、くろもじ茶の効果を調査。その結果、くろもじ茶、とりわけ茶葉の香りを嗅ぐことで、心地よい感覚を得られることがわかりました(注1)。
さらに、この研究で、くろもじ茶の香りは、口腔内を保湿、保護する唾液分泌を促し、口腔内の主観的、生理的興奮を高める可能性を示唆しています。

覚醒を抑え、睡眠障害を緩和する

くろもじには覚醒を抑え、睡眠障害を緩和したり、睡眠の質を高めたりする効果があります。
疲労科学研究所が、くろもじによる人体への効果を調べたところ、くろもじブレンドの香りを嗅いだり、くろもじの香りの入浴剤やシャンプーを使ったりすると、睡眠中の覚醒の回数が減少するとの研究結果を明らかにしています。
特に男性被験者に与える影響が大きく、たまたま実験に参加した人でも、眠れない人が眠れるようになったと言います。
このほか、同研究所による研究では、くろもじを使い始めてから4日目にイライラ度が男女ともに低下したことが確認されています。

美肌や皮膚の弾力性回復につながる

くろもじは、ゲラニオールと呼ばれる芳香成分が精油に含まれ、美肌や皮膚の弾力性回復といった効果が期待されます。
ゲラニオールはバラ様の花香を有し、体内に吸収されると一定時間後に汗腺などから放出されるため、口臭や体臭などを抑える効果もあると言われています。これにより、くろもじの摂取は美容という面で、総合的にプラスの作用があると言えます。

くろもじとは?

くろもじは、山地に自生するクスノキ科の落葉低木で、本州や四国、九州に分布します。樹皮は滑らかで緑色で黒斑があります。枝に点在するこの黒斑が文字のように見えることから、「黒文字」と呼ばれるようになったと言われています。
古くから楊枝や箸に使われていましたが、近年は芳香やアロマに注目し、化粧品や石鹸、お茶に活用しようとする動きが増えてきました。こうした動きを受け、島根県内では、農家さんが生産拡大に乗り出しているほか、県の中山間地域研究センターも生産拡大を支援する取り組みに注力しています(注2)

くろもじ茶を飲む時の注意点

一般的にハーブティーは摂取する前にそれぞれの効果や副作用を把握することが重要だとされています。それは、健康効果が大きいくろもじであっても、例外ではありません。
そこで、ここからは、くろもじ茶を摂取する際の注意点について解説します。ほとんどの人にとって、くろもじ茶は健康を増進させる存在ですが、以下の4点に留意してください。

くろもじは目立った副作用が報告されていない

リコリスやホーステールなど、ハーブは一般的に、副作用を持っているものですが、くろもじは目立った副作用が報告されていません。
成分の効果を調べる臨床試験の実施回数が少ないことが要因としてありますが、くろもじの有効成分に副作用が少ないことも主因の1つです。

持病のある方

くろもじを含むハーブは、薬効成分を含んでいるため、持病がある場合、体に害を与えるケースがあります。
くろもじには含まれていませんが、例えば、ハーブの含有成分であるリコリスは、昇圧を招くため、逆効果になります。その他、ハーブには様々な作用があり、無自覚のうちに持病を悪化させる場合があるようです。

薬を服用している方

薬を服用している方は、ハーブの含有成分によって、摂取中の薬の薬効が落ちてしまったり、逆に薬が効きすぎてしまったりすることがあります。
特に鎮痛剤やうつ病などの病気とハーブは相性が悪いと言われています。こうしたことを踏まえ、薬を常用中している方は、ハーブを摂取する前に、かかりつけ医に相談してください。

妊娠中の方

妊娠中の母体はデリケートであるため、ハーブを摂取すると胎児に悪影響を与えてしまうケースがあると言われています。
ハーブの中には月経痛を緩和する効能を持つものもあるようですが、ハーブの作用は子宮を強く刺激するため、妊娠中にハーブを摂取する人は注意してください。これは、副作用が少ないくろもじであっても、例外ではありません。
薬を常用中の人と同様に、かかりつけ医への相談が必要です。摂取を始めた後でも、調子が悪くなったら、すぐに摂取を中止してください。

高いリラックス効果を得るならくろもじ茶

くろもじ茶は風邪予防や睡眠障害の緩和に作用し、ハーブティーの中でも薬効が高い飲み物と言えます。
他のハーブティーと同じように、持病を持つ方や妊娠中の方は飲用時に注意が必要ですが、副作用も少なく、ノンカフェインで安全に飲めるお茶でもあります。特に健康に気を使う方や、まるで森林浴をしているかのような豊かな香りで癒しを感じたい方は、この記事をきっかけにぜひ試してみてください。

くろもじ茶の販売

引用(参考)

注1 養命酒製造株式会社、愛媛大学「和製ハーブ「クロモジ」エキス配合飴の摂取により風邪症状が低減」2019年11月11日発表

注2 日本経済新聞「クロモジを島根の特産に 生産拡大、お茶や飴に」2021年8月3日朝刊

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